京織ジャカード

紋紙は、手で穿つ。意味は、織り込む。

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THE LOOMS / 織機

京都

数十年前の織機が、今も動いている。

コンピューター化された織りのほうが速い。安くもある。
柄をデータで飛ばせば、そのまま織り上がる。
それはそれで、間違いではない。

けれど、ここにある織機は数十年前のものだ。
そして、そのままにしてある。

新しい機械には入れられないものが、そこから降りてくる。
機に掛けた手の重みと、
省くことを拒んだ時間である。

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THE PATTERN CARDS / 紋紙

紋紙を、手で

布の前に、紙がある。

柄はデータではない。紋紙である。
職人が一穴ずつ穿った紙が、織機に掛けられ、
織機はそれを読みながら織る。

これを作れるのは、人だけだ。
掛ける者は穿たず、穿つ者は織らない。

この織り方を経た布は、
何かになる前に、複数の手を通っている。
纏っているのは、そういう布である。

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THE SHIPPŌ / 七宝

七つの宝

円が円と重なり、途切れない。

この紋様を七宝という。七つの宝、と書く。
仏教における金、銀、瑠璃、玻璃、瑪瑙、珊瑚、真珠。

円は互いに重なりながら、四方へ果てしなく続く。
そこから七宝は、人と人とのつながりを表すようになった。
断たれることのない縁は、七つの宝に等しい――
そういう意味を持つ紋様である。

この一着に、最初から選ばれていた柄ではない。
意味を知って、これになった。

内側に織り込まれ、見るのはあなただけである。