尾州 メルトンウール

立ちつづける羊毛。一世紀、ゆっくりと織られてきた。

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THE LAND / 土地

尾州・愛知

ウールは、水から始まる。

木曽の山から流れ出た水が、濃尾平野を渡る。
この地の水は軟らかい。羊毛にやさしく、
繊維を洗い、色を深く沈ませる。

一世紀を超えて、この地は羊毛を織り続けてきた。
一社ではなく、一工場でもなく、
産地全体が、静かにひとつとして動いている。

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THE LOOM / 毛織り

オールドメルトン

急かされない織機で、ゆっくりと織る。

旧式のシャトル織機は、現代の機械の何分の一かの速さでしか動かない。
布が必要とする時間を、そのままかける。

ゆっくりであるがゆえに、羊毛は無理を強いられない。
糸と糸のあいだに、空気が棲む。
織機から降りた布は、温かく、軽く、そして柔らかい。

その後、縮絨へ。
洗い、圧をかけ、繊維を密に絡ませていく。
風を通さない、緻密な面が生まれる。
これがメルトンである。

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THE RESULT / 一着

メルトンは、垂れない。立つ。
肩の線は保たれ、裾はまっすぐに落ちる。
バーシティジャケットが常にこの生地で作られてきた理由が、そこにある。

纏うほどに柔らかくなり、それでも形は崩れない。
この羊毛は、今日とは違う意味であなたのものになっていく。